弓道雑学

弓道の豆知識や雑学、小ネタ集です!

離れの時に、顔や左腕を払ってしまうのは、何が原因?

【伸びあいが足りない】と【離れの瞬間、力を抜いている】の2つが挙げられます。
離れた後に弦が顔にあたってしまうという事は、【弓に力が上手く伝わっていない】か【弓手が負けている】可能性があります。
弓手が負けてしまうと、弦が回らずに弓に一直線に戻る事になるので、顔や左腕を払いやすいです。
そのため、会の時に伸びあいを意識して、弓手と妻手の力を均等にしましょう
また、【綺麗な残心を意識するだけ】でも、インパクトの瞬間に力が緩まないので射形も変わってくると思います。
離れの瞬間に力も抜けてしまう事は多いです。
綺麗な残心はカッコいいですし、おススメします!

まめが出来てしまいます。予防法と効く薬は?

弓手にまめが出来てしまうのは仕方ない事です。
しかし、【親指の付け根部分】と【小指の付け根部分】以外にまめが出来るのは、良い手の内が出来ていないことになります。
もし、自分の手の内にそのようなまめが出来たら、お付きの指導者様に直してもらってください。

まめを悪化させない予防法は、まめを鍛えることにあります。
まめを鍛えてどうするの?と思われるかもしれませんが、弓道をしている以上、まめが出来るのは避けられません。
(周りの人でまめが出来てない人がいたら、練習不足か手の内が緩くて狙いがブレる人が多いと思います)
上級者でも無い限り、上手くなろうと思えば思うほど、まめは出来ます。

鍛える方法としては、痛みを感じたら練習を止めて10分ほど休む事です。
まめは無理をさせた時に大きくなり、破れます。
「痛みを感じる=手の内の限界到達」ということなので、そこで休めば、まめは悪化する事はありません。
痛んでは休み、休んでは痛むまで引くという事を繰り返せば、まめが固くなり、ちょっとやそっとでは破れる心配はなくなるので、気兼ねなく練習に打ち込めます。

管理人がまめが破れた時の使っている薬はオロナインです。
一日で固い皮が再生した時にはビックリしました。
しかし、調子に乗って100射ほど引いてたら固い皮ごとまた破れたので、オロナインをつけて絆創膏かテーピングが一番だと思います。

勝手の緩みを直す簡単な方法は?

勝手の緩みで外されている方におススメの方法は【綺麗な残心を意識すること】です。
なぜなら、勝手の緩みは【離れの瞬間に力を抜いてしまっている】が原因の事が多いです。
勝手の緩みの人の特徴としては3つあげられます。
・前(的より3時方向)に飛んで外す事が多い
・立ちの時は、1射目の的中率が高い
・早気になってきてからこの癖が生まれた

当てはまる場合は、離れの瞬間に緩んでしまっているので、綺麗な残心を意識するだけで随分と的中率は上がるはずです。
ちなみにこの症状は、学生弓道の方に多いです。
おそらく日頃の乱立ちの練習で、射を多くするために適当な残心が癖になってしまい、適当な残心が離れにまで影響しているのだと思います。
また、疲れてきたり、中たりだすと、残心にまで意識がいかなくなり、やはり離れで緩んでしまう原因になります。

綺麗な残心を意識するだけでいいなら苦労はしないよ…
と思われるかもしれませんが、残心でも気を抜けないので、自然と会・離れでも力が緩まなくなります。
綺麗な残心は、見ていてカッコいいですし、一番手頃かつ楽なポイントですので、お試しください。

弓道の弦で弦音が一番良いのはどれ?

私が使った中で、弦音が一番良いのは【響】です。
響きはケブラーやアラミドといった合成繊維を使用しているので、麻弦よりも非常に長持ちで合成弦の中でも強度が高く、あまり伸びない素材ため、綺麗な弦音が出ます。
かえる弦も響と同じ性質をもっているのですが、たしか薬煉の種類が違ったはずです。(弦にコーティングされているニスみたいなもの)
ちなみに合成弦は、湿気と暑さで薬煉が溶け出してベトベトなる危険性があるので、ご注意ください。

丸木弓っていつごろどうやって作られた?

丸木弓自体は、縄文時代からあったと言われています。
自然の木(大木から加工するではなく、弾力のある木の枝をそのまま使用)に漆を塗って強度を上げていたそうです。
弓の素材には【ツキゲヤキ、ハゼノキ、マユミ、梓】などがありますが、素材の定説はないそうです。

奈良時代以降、漆塗りの自然の木の枝では強度の問題や深く引くと原形に戻らない欠点を直すために、一度、自然の木の枝で作った丸太弓を、使いやすく弓の形に削って作って加工していたものを指しているのだと思います。
おそらく一本の木=木の枝から、弓の形に近い枝を何本も加工作ったのだと思います。

いずれにせよ、弓矢の文献や資料があまり残っていないので、定説が何個もあるのが現状です。
私が例に挙げたのが全てではなく、諸説あるうちの一節だ、とお考えください。

練習しすぎで、右肘が痛いです。怪我?

上腕三頭筋を使わず、肘で無理に引いていくと、関節が炎症を起こすので、それで右肘が痛くなります。
日常生活であまり気にならなく、引き分けの時に痛いのなら、炎症の可能性が高く、怪我ではないが怪我になりかけとお考えください。

もし心配ならば、整形外科・接骨院のどちらでも受診可能です。
整形外科は【医師が人体の骨・関節・筋肉等の運動器系を主に診療する医療機関】
整骨院は【医師・歯科医師以外の医療行為(あん摩マッサージ・指圧・はり・きゅう・柔道整復など)で骨・関節・筋肉を癒す】ところなので
治療方法が違うだけで、関節痛や炎症の痛みを癒す事は変わらないからです。

個人的には、整骨院の方をおススメします。
整骨院の人も、スポーツで怪我予備軍の人をよくみているので、対応が早かった&安かったです。
炎症はほっとくと癖になるので、早めに治した方がいいです

押引一如の原理とはどのような意味?

押引一如の原理は、弓道の教本にはのっておらず、唐沢光太郎範士の弓道読本の中にある言葉で、射法訓の「弓手三分の二弦を推し、妻手三分の一弓を引き」の説明を原理として説明しているものです。

具体的には
「この言葉によって、押引一如の原理、即ち押すことは引くことであり、引くことは押すことであって、押すを知って引くを忘れ、引くことに捉われて、押すことを怠ってはならぬ」という事が、唐沢光太郎範士の弓道読本の中に書いてあります。

つまり、大三の時に
【弓手の押しだけを意識して妻手の引きを忘れてしまっては、綺麗な大三にならないので、妻手で弦をしっかりと引くことを忘れないようにしよう】
【妻手の引きだけを意識して弓手の押しを忘れてしまっては、綺麗な大三にならないので、弓手で弓をしっかりと押すことを忘れないようにしよう】
という意識を言葉に変えているものです。

数学などの原理を数式で表すなら 大三は【弓手の力=妻手の力】の時にのみ成立し【弓手の力≠妻手の力】の時は不成立となる。 といったところです。

握り皮の消費期間はどれくらい?

練習頻度やフデ粉の使用具合にもよりますが、握り皮の寿命は6カ月〜1年くらいです。
摩耗した握り皮を使い続けると、手の内の締めすぎや滑りで悪い癖がつきやすいので、ご注意ください。
あまりに摩耗した握り皮だと、弓にもあまり良くなく、弓の寿命も縮めてしまう事もあります。

手の内がすべってしょうがないです…

握り皮には、普通のもの・フェルト素材のもの・印伝(凹凸があってでこぼこしている)ものが大きく分けてあります。
印伝ならば、デコボコがあるのでフデ粉などを一切使わなくても、手の内が締まるので、しばらく握り皮を変えたくない人や手汗などで手の内が緩くて困っている人におススメです。
↑印伝のデコボコが手の内を締めすぎて痛いという人もいるので注意が必要です。

また、天弓もおススメです。 天弓は、握り皮につけるのではなく、手にローションと粉をつけて、手の内をサラサラにするものなので、やはり寿命を延びます。

大三〜引き分けの弓手・妻手のバランスが取りにくい…

大三〜引き分けの際に、両手に水を満タンに入れた杯を持って溢さないように引き分けるイメージを持つとバランスを取りやすくなります。
↑両手に水を満タンに入れたコップを持ち、水をこぼさないように大三〜引き分けをする練習を管理人はしました。
大三〜引き分けは左右平行にするのが基本です。
どちらかが下がってしまうと、水が溢れてしまうので、自分がどのタイミングで右手を下げてしまっているかが分かりやすいです。
溢さないように平行に引き分けるようになれば、肩の力も抜けて自然と綺麗な型になると思います

光る筈ってどういう原理で出来ているの?

光る筈は、【LED(発光ダイオード)】で光っています。
原理としては、離れをした後の矢のスピードで発光を始めて、的中後5秒前後で光が消えます。
【発光→矢の加速度の力を借りて光る】という事です。
もちろんLEDも電池の一種なので寿命はありますが、加速の力を借りるのと、点灯時間が短いので長期間使えます。

弓道で利き腕の違いで有利不利ってあるの?

利き腕に関わらず弓は必ず左手(弓手)で持つのが鉄則です。
しかし、左右の利き腕の違いで矢の威力や精度が変わることはありません。
なぜなら弓道は、【体の力の左右のバランス】が命で、左右の力が均等に入っていなければ矢が真っすぐ飛ばないからです。

例えを簡単に言うと…
弓を持つ左手が強すぎると、弓を上押しをしすぎて右の弦を引き切れず矢は失速します。
同様に弦をもつ右が強すぎると、弦を手繰ってしまい真っすぐ矢が飛ばなくなってしまいます。
他にも左右の足や背筋の力のバランスもあり、体の左右の力が均等に分散されていないと、矢が真っすぐ飛ばずに、失速してしまいます。
つまり、左手が利き腕の人が弓に強い力を入れてしまうと、体のバランスが悪くなり、威力は下がってしまいます。
同様に、右手が利き腕の人は、弦にを引く右手に力を入れてしまい、バランスを崩して、威力が落ちてしまいます
よって、利き腕の違いは弓道においては、あまり関係しません。

既に刺さっている矢に中った場合は?

既に刺さっている矢に中った場合は【継矢】という扱いになり、中たりで○になります。
しかし、以下の2つの場合、刺さっている矢に中っても外れで×になります。
@跳ね返って下に落ちた
A刺さっている矢に刺さったが、後から射った矢羽が下についてしまった
*もちろん両者とも最初に中った矢は、どんなことがあろうと中たりのままです)
つまり、完全に刺さっていれば中たりで○・地面に触れてしまったら外れで×ということです。

カーボン矢のメリット・デメリット

【カーボン矢のメリット】
・矢のブレが少なく、狙い通りに飛びやすい
・矢飛び良好&スピードもある
【カーボン矢のデメリット】
・値段が高い
・炭素で出来ているので、モロい&折れやすい
・折れたら危険で、処理も面倒(炭素繊維がむき出しになることもしばしば)

ジュラルミンの矢と比べるとい所の事が挙げられます。
つまり、値段に比例して的中の精度も上がりますが、お手入れも大変で強度が低めとご理解ください。
そのため【カーボン矢=試合用・ジュラルミン矢=練習用】がベストかもしれません。

弓道場でアーチェリーやボウガンって出来る?

弓道場でアーチェリー・ボウガンは使用可能です。ただし、場所によります。
もちろん基本は、弓道場でのアーチェリー・ボウガンの使用はダメです。
しかし、場所によっては、弓道・アーチェリー・ボウガンなどの競技を一つの施設で行える場所もあります。
EX)豊島区総合体育館

HPなどで情報公開している所もありますが、施設に電話をして確認をしてみるのが良いと思います。

視力が弱いけど、弓道出来ますか?

もちろん出来ますが、上達が遅くなる可能性があります。
近視か乱視か、視力の程度で話は変わってきますが、弓道の時だけでも眼鏡かコンタクトをおススメします。
なぜなら、目が悪くて的がぼやけてしまうと狙いが一射ごとに変わってしまうので、的の狙いが不安定になってしまいます。
そのため、自分の射形の細かい癖や的中の傾向がはっきり分かりません。
同時に、目を細めて見てしまうので、目が悪くなってしまう人も少数ですがいます。

弓道に眼鏡のハンデの影響はあまりありません。慣れで解決できます。
弓道の的は約28メートル先にあるので、その距離を見るときにぼやけるなら
弓道の時だけでも、眼鏡かコンタクトを付ける事をおススメします。

早気って実際にどれくらいからが早気なの?

一般的に早気とは、弓道の一連の動作にある【会】の部分が極端に短い事を指します。
しかし早気の定義では【弓道の動作で、引き分け〜会の間で離れをしてしまう事】を指し、定義上では一瞬でも矢が口割りにつけば、厳密には早気にはなりません。
つまり、引き分け途中の目通りや鼻付近で離れをしてしまう事を早気と呼び、大多数の人は【会が短いだけ】の状態であると言えます。

現在の指導の傾向では、会を維持する事により、狙いを定めたり、一連の動作に安定感をもたせて的中を安定させる効果があるので、会が無い人も早気として指導し直してしまおうという風潮があります。
よって早気の範囲が拡大し、曖昧になってきています。
もちろん会があるに越したことはないですけどね。

弓の素材ってどのようなものが使われているの?

弓の素材は大きく分けて【グラス】【カーボン】【竹】の3つがあります。

グラス系の素材で作られた弓は、カーボン系と比べると、離れの反動が少ないかわりに、同じキロ数の弓でも重く感じる性質があります。
単価は安く、素材も天候にも左右されないため手入れも楽で、安定して的に中てる事が出来ます。

カーボン系の素材で作られた弓は、離れの反動が大きいかわりに、グラス系よりも軽く感じる性質があります。(矢飛びもある)
しかし、単価が高く、各弓ごとに独特な離れの衝撃があるため、慣れるまで時間がかかります。
こちらの素材も天候にも左右されないため手入れも楽で、安定して的に中てる事が出来ます。

竹形の素材で作られた弓は、離れの反動がほとんどなく、力の無い人でも自由に扱う事が出来ます。
しかし、非常に高価なうえ、竹は湿気でしなりが悪くなるなど、天候に左右されやすく手入れも大変です。




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